「なんとなく胃が重い。」
「食後に不快感がある。」
そんなサインを感じていても、ついそのままにしてしまっていませんか?
胃の不調は日常的によくあるものですが、なかには思わぬ病気が隠れていることもあります。
“いつものこと”と見過ごさず、ご自身の体からのメッセージとして一度見直してみることが大切です。
胃の不調の原因は?
胃に自覚症状がある場合、胃の粘膜に炎症が起きている可能性があり、一般的に胃炎と呼ばれています。
胃炎は、大きく分けて2つのタイプがあります。
まず一つが「急性胃炎」です。
急性胃炎とは暴飲暴食やストレス、喫煙などが原因で、胃の粘膜に急激に炎症が起きる病気です。症状として胃痛や吐き気などが現れますが、比較的短期間で治ります。
もう一つが「慢性胃炎」です。
慢性胃炎は、胃の炎症が長期間にわたって続く状態を指します。主な原因として、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)への感染などが挙げられます。このタイプの胃炎は「ピロリ菌感染性胃炎」とも呼ばれます。
感染してもすぐに症状が現れることは少なく、多くは長い年月をかけて、徐々に症状が現れてきます。
ピロリ菌に感染するとどうなるのか?
ピロリ菌に感染し、慢性的な炎症状態になってしまうと、胃酸という消化液の分泌が低下し、胃の粘膜が縮んでしまいます。
炎症が長く続くと、胃の粘膜は徐々に縮んでいきます。
その変化が進むと、胃の粘膜が腸の粘膜のように変わる「腸上皮化生(ちょうじょうひかせい)」という状態になることがあります。
さらに進行した場合には、胃がんの発生につながる可能性もあるとされています。
また、ピロリ菌は自然に治る事はほとんど無く、薬による除菌が行われるまで感染し続けます。
なぜピロリ菌は胃の中で生き続ける事が出来るのか?
胃の中には、食べ物を分解するための強い酸性の消化液「胃酸」があります。
多くの細菌は、この胃酸によって死滅します。
しかし、ピロリ菌はアンモニアを作り出し、周囲の胃酸を中和することができます。
さらに、胃の粘膜を守る粘液の層に入り込むことで、胃酸の影響を受けにくくしています。
胃の検査を受けてみようと思った方へ――胃カメラと胃透視検査の違い
胃の検査は大きく分けて2種類の検査方法があります。
- 胃カメラ検査(内視鏡検査)
管状の小型カメラを直接胃の中に入れて観察します。必要に応じて組織を採取することも出来ます。
口や鼻からカメラを入れるため、吐き気を感じたりする事がありますが、胃の中を肉眼で観察できるため細かい病変の発見に向いています。費用はバリウム検査よりも高くなります。
- 胃バリウム検査
バリウムと発泡剤(炭酸の粉薬)を飲み、胃の形や粘膜の状態をX線で観察する検査です。
胃全体を客観的にとらえることができ、広い範囲を一度に確認できるのが特徴です。
また、検査枠が比較的多く、費用も抑えられるため、初めての方でも受けやすい検査といえます。
「少し気になるな」と感じたタイミングが、検査を受ける良いきっかけです。
大きな病気を防ぐためにも、一度ご自身の胃の状態を確認してみませんか。