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死亡者数 第1位「肺がん」を早期に見つけるには?

はじめに

『肺がん』は日本人のがん部位別死亡数 第1位(表1)

2019年統計で年間13万人が肺がんに罹患しています。(表2)
発症率は男性に多く、40代から増え始め、60代以降で急激に増加します。

肺がんで亡くなる方が多い理由として、進行しないと症状が現れにくく気づきにくいことや、他の主ながんに比べて進行が速く転移しやすいことなどが考えられます。

肺がんの原因とは?

最大の原因は『喫煙』

アスベストなどの粉じんや大気汚染などの影響や、まれに遺伝による場合もありますが、喫煙による肺がんのリスクは非常に高く、喫煙歴が長いあるいは、1日に吸う本数が多い方ほど肺がんになりやすいことが分かっています。そして、喫煙者本人だけでなく、家族がタバコを吸っている方も肺がんになるリスクが高くなるというデータも出ています。

「タバコを吸わないから大丈夫!」と安心せず、40代になったら肺がん検診を受けましょう。

肺がんをみつけるための検査とは?

肺がん検診は胸部レントゲン検査や喀痰細胞検査などがありますが、肺がんの早期発見に特に有用なのが胸部CT検査です。

胸部レントゲン検査は心臓や肋骨などの死角があり、がんがあっても発見しづらいという弱点があります。
それに対して、胸部CT検査の場合は1~5ミリ幅で胸を輪切りにした数百枚の断層画像で観察をするため、より精密な検査を行うことができます。
放射線による検査であるため、被ばくのリスクはありますが、2022年3月より当センターに導入された最新のCT検査装置では、被ばく線の低減と検査時間の短縮ができるようになっています。

ちょっと気になる「医療被ばく」について

胸部レントゲン検査やCT検査などの検査で放射線をたくさん浴びてしまうのではと心配になる方もいるかと思います。

一度に大量の放射線を浴びすぎると健康被害の恐れがありますが、100mSv(ミリシーベルト)以下ならば問題ないと言われており、「医療被ばく」や「自然放射線被ばく」で障害が出ることはまずありません。

また、当センターでは検査時の医療被ばくを少なくするために、可能な限り放射線量を軽減し、安全な手法をもって検査などが行えるよう様々な工夫を取り入れています。(表3)
安心して検査を受けてください。

おわりに

日本人のがんによる死亡原因の第1位とされる肺がんですが、CT検査の導入により、導入前と比べて5年生存率が30%アップしているというデータも出ています。

肺がんは早期発見が非常に大切です。
当センターでは肺ドックの受診やオプション検査として胸部CT検査の追加が可能です。

以下の項目に当てはまる方は、ぜひ検査を検討してみてください。

こんな方におすすめ!

  • 40歳以上の方(特に男性)
  • 喫煙歴がある方
  • 家族がタバコを吸っている方
  • 粉塵などを吸い込みやすい環境にある方
  • 家族に肺がんになった人がいる方
  • 痰や咳が一か月以上続いている方