はじめに
胃がんの原因⁉ピロリ菌
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)って聞いたことありますか?
ピロリ菌は、胃の中に好んで住みつき、胃の壁を傷つける細菌です。
感染すると胃・十二指腸の炎症や胃がんの原因になると言われています。
感染経路は現在もはっきりと断定されていませんが、主に免疫力の弱い幼少期に生水(主に井戸水)の摂取によるものや、家族からの口移しによる感染が主な原因と考えられています。
日本では高齢者ほど感染率が高い状況ですが、昨今の衛生環境改善によって、若年層では減少傾向にあります。
ピロリ菌に感染するとどうなるの?
ピロリ菌に感染しても多くの人が自覚症状はありませんが、さまざまな病気の発生や進行に関係しています。
ピロリ菌が引き起こす主な病気は以下の通りです。
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
(粘膜の壁が深く傷ついている状態) - 萎縮性胃炎
(慢性的に続いた胃の炎症によって、胃粘膜が萎縮した状態) - 胃がん
(胃の粘膜から発生するがん)
萎縮性胃炎が進行すると胃がんの発生の危険性が高まります。
ピロリ菌の感染を調べるには?
ピロリ菌に感染してるかどうかは、健康診断の際に調べることができます。
当センターで実施しているピロリ菌の検査は以下の項目です。
●ヘリコバクター・ピロリ抗体検査
ピロリ菌に対する抗体が血液中にどのくらい含まれているかを調べます。
●ABC検査(胃がんリスク検診)
ヘリコバクター・ピロリ抗体検査と、胃粘膜の萎縮の程度を調べるペプシノゲン検査で、将来の胃がんのリスクを予測します。
検査でピロリ菌がみつかった場合は除菌治療を行います。
ピロリ菌の除菌は保険適用となるため、医療機関へご相談ください。
おわりに
胃がんは日本人のがんによる死亡数 第3位です。
胃がんのリスクを高める原因であるピロリ菌に感染した場合、自然に消滅することはまれで、一度感染すると胃の中に住み続けます。
そのため、胃がん予防のために一度はピロリ菌検査をして感染の有無を調べることが重要です。
ピロリ菌の検査は血液検査で実施でき、当日のお申込みも可能です。
健康診断のオプションとして、追加検査をぜひおすすめします。