ある日の代表… 【番外編⑧】 三代目の「品格」

統括本部 総務部長曰く、
自分は、社会人として歩んできた年月の中で、愛生館に入職するまで、いくつもの会社や法人に身を置いてきた。
世の中では往々にして、集団のトップに立つと、人事や報酬を決める権限を手にしたことで、少しずつ態度が大きくなる人がいる。さらにひどい場合には、目に余る私的流用や法人の私物化にまで及び、権力の影が人柄を覆ってしまうこともある。
そんな中、入職に際しての面談とそれ以前にも面談の機会を得た。
若い経営者である代表は、これまで仕えてきたトップとは、明らかに違う印象をまとっていた。
言葉遣いにも、所作にも、いわゆる立ち居振る舞いにも節度がある。声の調子や身のこなしの一つひとつから、静かな「品」が感じられた。
それは、自分が愛生館への入職を決めた理由の一つでもある。
入職してから、その思いはさらに深まった。
3代目として背負うプレッシャーは、きっと想像を超えるものだろう。その中で、代表とともに経営を担う者への叱咤激励は、日常の風景でもある。しかし、話し合うときの姿勢に、偉ぶる様子も、必要以上にへりくだるところもない。状況に応じた距離感をわきまえ、相手とまっすぐ向き合っている。その態度からは、TPOを弁えた落ち着きが伝わってくる。
そして、最も強く印象に残っているのは、一般の従業員とも気兼ねなく言葉を交わす姿だ。
1000人を超える企業ともなれば、トップが一人ひとりの従業員と話す機会は、そう多くないのが一般的だろう。けれど代表は、機会があれば自然に声をかけ、相手の言葉に耳を傾けている。廊下や職場に交わされる短い会話。その何気ない光景が、これまでの経験からは想像できないほど新鮮だった。
服装にもこだわりがある一方で、成金的な華美さとは無縁の、シンプルで整った装いをしている。飾り立てるのではなく、必要なものだけを身につける。その姿にもまた、揺るがない「品」が表れている。
これからも愛生館の代表として、そして組織を導くリーダーとして、節度を大切にした経営を続けていただきたい。人を遠ざける権威ではなく、人の心に静かに届く姿勢を、そのままに。



三代目は経営の分岐点。「三代続けば末代続く」か、はたまた、「長者三代続かず」か。
※ 今回の【番外編】は、統括本部の総務部長さんに貴重なお話を伺うことができました。今回も突然のインタビュー依頼でしたが、そこは経験豊富な総務部長さんのこと、素敵なコメントがいただけました。
世の中の清濁を併せのみ、酸いも甘いもご存知だからこその視点で代表を見ていらっしゃると感じました。そして、代表に「節度を大切にした」経営者たる姿を、今後も期待していらっしゃいます。
また、統計的には同族経営は3代で潰れやすいといいます。愛生館理念「全従業員の物心両面の幸福を求めると同時に、質の高い医療と手厚いサービスを通して、人々の人生をより豊かにします」を実現するためにも、健全な経営を心掛けねばなりませんね。
正に「売り家と唐様で書く三代目」にならないことを願うばかりです。

